極上お姫様生活【完】
「あの、浅村さ―――」
「翼ちゃんが行かないんなら、あたしも行きませんので」
きっぱり断言すると、松神先生は困ったように眉をしかめた。気まずい沈黙が流れる。
やがて、
「……分かりました。若宮先生にも同行して頂きましょう」
負けましたと両手を上げる松神先生。途端に、翼ちゃんの口元が緩むのが目に入った。
「やったー!ありがとう蒼空ちゃん!ありがとう松神せんせっ!」
ぎゅーっと松神先生に抱きつく翼ちゃん。
…お似合いだな、この二人。
「調子乗るな!離せ変態!!」
「えー変態に変態って言われたくない」
ぎゃーぎゃー盛り上がっているところ、水を指すのは申し訳ないんですけど…。
「あの、それで日時は…」
「あぁ、明日から2泊3日です。楽しみですね」
……はい?