極上お姫様生活【完】
今なんか、明日って聞こえたんだけど…気のせいだよね。
「明日なんて急すぎない?」
「知るか。予定は変えない、無理なら来るな」
本気で言ってるんですか。
「あの松神先生、あたし…」
「急すぎて行けないなんて言わせませんよ、浅村さん」
ええ…話が違うじゃないですか。
困惑してると、察したように松神先生があたしの顔を覗き込んだ。
サラリ、と先生の前髪があたしのおでこに掛かる。
「大丈夫です、必要な物は学園で用意するか向こうで買いますので。浅村さんに用意していただくとすれば…着替えぐらいですかね」
あくまでも笑顔を絶やさない先生にたじろぎながら、あたしは頷く事しかできなかった。
断ったら後で何されるか分からないし…。
「楽しみね、蒼空ちゃん!」
まぁ…翼ちゃんも一緒だからいっか。