極上お姫様生活【完】
「何々、斎がやきもち妬いたって?」
…あぁ、もう!
「遊哉、話入ってこなくていいから」
「いや…気になる」
湊まで興味深々な顔をして輪に加わってくる。
「やきもちなんて妬いてねーよ」
沸々と湧いてくる得体の知れない感情が溢れ出ないように、三人から目を逸らして再び海を眺める。
何気なく、遅いな、と呟いた時。楽しそうにはしゃいでいた遥登が急に目つきを変えた。
「そういえば、一応聞いておきたいんだけど…みんな蒼空ちゃんの事好きなんだよね?」
遥登の問いに、ピクリと肩が跳ねる。これじゃあ肯定しているようなものだ。
しかし、それは他の二人も同じだったらしい。