極上お姫様生活【完】


橘君たちを探していると、三人組の男の人が近付いてきた。

派手な髪色に厳めしい目付きの二十歳くらいの男の人たち。


うわわ…翼ちゃんが危ない!



「君たち可愛いね、オレ一目惚れしちゃった」


「一緒に遊ばない?何でも奢るし」




慣れない状況に戸惑いつつ、翼ちゃんを守る為に一歩前に出る。


翼ちゃんはビックリしたようにきょとんと目を丸くしていた。



「あの…迷惑ですので、」


にやにやしてる金髪の人と目を合わせ、できるだけ平然を装う。



「君、超可愛い!迷惑とか言わずにさ、俺らと遊ぼうよ」


グイ、と顔を近付けたかと思うと、手をあたしの髪に絡ませる。ゾォッと鳥肌が立って、思わず身震い。



「あんた、蒼空に触らないでくれるかな」


いつもの明るい声とは違う、敵意を含む翼ちゃんの声。




「いいじゃんかこれくらい。君たち名前何て言うのー?」


怯むことなく、男の人たちはあたしたちに絡んでくる。さすがにしつこい。



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