極上お姫様生活【完】


「若宮先生なら、松神先生と話しているが…呼んでくるか?」



「え!?あ、いや大丈夫です!!」


よかった…無事だった。とりあえず今は邪魔しないでおこう。



「蒼空ちゃん、立てる?そろそろみんなのとこ行こうか」


いつまでもここで休んでるわけにはいかないよね。それにせっかくの海だからたくさん遊びたいし!




あたしは笑いながら返事をして、ベッドから降りる。お世話になった人たちにお礼を言ってテントを出た。


相変わらず眩しい日差しが照りつける。




シートに着くと、八木原君がだるそうに寝っ転がっていた。あたしたちに気付くと直ぐに身体を起こし、安心したように笑った。




「蒼空、大丈夫か?」

「はい、ご迷惑お掛けしました」



八木原君はあたしの頬を撫で、眉をひそめる。


「悪い…痛かったろ」



< 262 / 397 >

この作品をシェア

pagetop