極上お姫様生活【完】
「わ、分かりました…!」
一歩後ずさってうんうんと頷く。ついでに赤くなった顔を両手で隠して。
「で、ここで何してんの?」
「あ、えと…日焼け止めを取りに来ました」
気が付くと汗だくのあたし。結局パーカーは着たままだし。
でも……八木原君いるし、ちょっと脱ぎにくいな。
「…それ、脱がねぇの?」
「っ、え!?」
八木原君が指を指す、それ。あたしの着ているパーカー。
何てタイミングで言うんですか!以心伝心ですか!!ちょっと嬉しいけど。―――じゃなくて!!
「暑くね?」
「い、いえ!大丈夫です全然大丈夫です!!」
暑いけど恥ずかしさの方が強い。とりあえず一旦みんなの所に戻ろう。そこでどさくさに紛れて脱いでしまおう。
「あの、みなさんのとこに戻りましょう?」