極上お姫様生活【完】
声の正体は遊哉。何故か拗ねたような顔をして、浅村の空いてる腕を持ち上げた。
「え、えと…」
「蒼空ちゃん肌白いもんなー焼けるのは勿体ないよ」
困惑している彼女を気にする様子もなく、淡々とクリームを塗っていく遊哉。
誰かがが浅村に触れている所を見ると胸の奥がズキンと痛む。このもやもや感は一体何なんだ…。
「よし、じゃあ次は背中な」
遊哉が浅村の腕を下ろして、後ろに回る。相変わらず顔が赤い浅村。
「あ、ちょっと待って。後ろは僕がやる」
今度は遥登だった。日焼け止めを手にたっぷり取り、浅村の背中に塗り付けていく。
「何か…みなさんごめんなさい」
どうやら浅村は、自分のせいで俺たちに迷惑を掛けていると思っているらしい。俺たちが好き勝手にやってるだけなのに。
「ごめん、よりありがとう、がいい」