極上お姫様生活【完】
「蒼空、着替え行こっ」
翼ちゃん、物凄く満面の笑みなんだけど。こんな嬉しそうな翼ちゃん見た事ないんだけど。
「うん」
テンションの高い翼ちゃんに圧倒されながら、あたしたちは更衣室に向かった。
「……え、」
濡れた身体を拭いて、着ていた水着をビニール袋に入れていたあたしは、暫く硬直した。
「だからーキスしちゃった!」
おいおい、まじか。
「キスって…何でそんな事に?どうゆう展開なんですか、それ」
動揺というか何というか。とにかく気になって仕方なくて翼ちゃんに聞き迫る。
「朝陽、好きな人……ていうかやっぱり蒼空の事好きみたいなの。やんわりフラれそうになったから勢いでしちゃった!」
……えーと。
「翼ちゃん、やりましたね」
「もちろん、そう簡単には諦められないからね!」
この人、最強かもしれない。