極上お姫様生活【完】
「えっ…あの、橘君?」
驚いているのか、蒼空は俺の腕の中でもぞもぞと動く。
「無防備すぎ。分かってやってんの?」
そろそろ自覚してもらわないと困る。これじゃあ襲われても文句言えないだろ。
更に強く力を入れると、苦しそうに眉をしかめて俺を見る。
「橘君…」
「あんまりさ、妬かせないでほしいんだけど」
じっと蒼空を見つめながら愚痴を吐く。多分俺、顔赤い。
「…どういう事ですか?」
……駄目だ。天然すぎる。