極上お姫様生活【完】



―――お前が一番大切。愛してるよ。



どうしてそんな事言うの。あたしが目の前にいるのに。


あたしが、あなたの恋人じゃないの?





「中学生の頃、初めて出来た恋人に…裏切られました」


「裏切られた?」




初めての彼氏はすごくかっこよくて、みんなの人気者だった。あたしはいつも彼を見つめる事しか出来なくて、だから告白された時は心臓が止まるかと思った。




‘好きだよ’


‘ずっと傍にいてほしい’



毎日電話やメール、あるいは直接甘い言葉を伝えてくれる彼。本当に大好きだった。



一番にあたしを優先してくれて、考えてくれる。……信じてた。



―――のに。





「彼は、あたしの事なんてこれっぽっちも好きじゃなかったんです。…都合よく利用してただけ」



「……」




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