極上お姫様生活【完】
「俺の言葉も、信用できない?」
ぎゅっ、と手に力が込められる。
「信じてますよ、もちろん。……八木原君は優しいし、あたしの事考えてくれる。…だから、信じてます」
裏切られたくない。でも彼らの事は信じたいと思うんだ。
「何があっても守る。もう、辛い思いはさせないから」
「…はい」
大丈夫。信じれる。
「あれ、蒼空ちゃん。…と斎?」
明るい声が聞こえてきて、くるりと振り返る。手は握られたまま。
そこには遥登君と橘君と、それから櫻田君。
お風呂上がりなのか、三人とも髪が濡れてる。
「斎、どこにもいないから心配したが…浅村と一緒だったのか」
「あぁ、まぁな」
「蒼空どうしたんだよ、何か目腫れてね?」
え…!もしかして泣きすぎた!?
見られたくなくて目を擦ると、その手を八木原君が止めた。
「俺が泣かしちまった」
「…っ!」