極上お姫様生活【完】
◎LOVE*LIFE/#07
大切なもの
「蒼空、朝だよー」
んーもう少し寝かしてほしい。
昨夜あれから大変だった。橘君は八木原君の胸ぐら掴んで離さないし、遥登君と櫻田君はあたしに質問攻めだし。
なんとか収拾ついた頃には、時刻はシンデレラの魔法が解けてから一時間後を指していた。
眠い…眠いし怠い。
「翼ちゃん…何か元気ですね」
「あんたがテンション低いだけでしょ。てか昨日どこ行ってたわけ?」
ぎく。
「……zzZ」
「狸寝入りしてんじゃないわよ。……ったく」
翼ちゃんは優しいから、深くまで聞いたりしてこない。
でもそれに甘えるのは良くないよね…。
「翼ちゃん、聞いてほしい事があるんですけど…」
あたしは布団から起き上がって、翼ちゃんと向き合った。
言うべき事は、ちゃんと言おう。どんな結果になったとしても。