極上お姫様生活【完】
「おはよう、ございます」
その人数に驚きつつも、みんなに挨拶する。八木原君は深いため息をつきながらあたしに近付いた。
「悪ぃな、こいつら蒼空と行きたいって聞かなくて」
何それ嬉しい…!
「えと…じゃあみなさんで」
「はぁ!?冗談じゃねぇよ!!無理、絶対無理!!」
言い掛けた言葉は、目を見開いた遥登君によってかき消された。
「こんなに大勢で行っても邪魔になるだけだ」
「つーわけで、お前らさっさと帰れ」
冷たい態度をとられ、男の子たちは文句を言いながらも部屋に戻っていった。
「でも何か悪い事しちゃいましたね」
せっかく来てくれたのに、申し訳ないな。
「蒼空ちゃんが気にする必要ねぇよ。どうせあいつら邪魔するだけだし」
少し不機嫌な橘君の声。
「で、蒼空。お前はもちろん俺らと過ごすんだよな?」