極上お姫様生活【完】
「いずれにせよ、蒼空から話を聞く必要がありそうだな。いろいろ言いてぇ事もあんだ」
…俺たちを頼らなかった事、とか。
「そうだな、じゃあこの話の続きは蒼空が起きてからって事で」
遊哉が話をまとめて、俺たちは円座を崩す。
「ちょっと俺、伝えなきゃいけない事ある。軽く耳に入れておいてほしいだけなんだけど」
ピンと背筋を伸ばして改まる遥登。その姿に嫌な予感がした。
「何だよ遥登」
遊哉が促すと、遥登は一瞬気まずそうな顔をして、きゅっと唇を引き締めた。
「俺、蒼空に告った」
一番に、妥当な判断だと思った。
でも、
「…返事は聞いたのか?」
「まだ」
その返事にいくらか安堵したのは俺だけじゃなかったはず。