極上お姫様生活【完】


確か松神先生も八木原君たちと同じ部屋だったはず。



橘君たちはあたしに付きっきりで看病してくれてたみたいで、後でお礼をしなくちゃと思ってたんだけど。




「もちろん、私と一緒にいたのよ」


えぇ!!?何となくそんな気がしたけどそれでも驚いてしまう。



「ひ、一晩…二人きり、」


それはもう頭の中は破廉恥な妄想でいっぱいになってしまう。第一、肉食の翼が襲わないわけがない。




「失礼な妄想はやめてよ。別に何もなかったし」


「え!」



逆にびっくりして、思わず間抜けな声を上げてしまった。




「ちょっと話してお互いすぐ寝たわ。私は何度か起きちゃったけど」


……そうだったんだ。




「そんな事より急ぎましょ!みんな待ってるんだから」


「あ、はいっ」




すいません、あたしたちのために往復してくれた優しい運転手さんに謝りながらバスに乗り込む。







あたしはバスに揺られながら、ある決意をしていた。この旅行で気付いた自分の気持ちを、伝える決意を―――。




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