極上お姫様生活【完】
連れてこられたのは寮の空き部屋。
「…何で貴方も来るんですか」
その言葉はあたしの後ろでニコニコしていた彼女に向けられた。
「当たり前じゃない!二人きりになんかしたら何するか分かんないしっ!!」
ふふん、得意気に鼻を鳴らす翼は多分……いや絶対違う目的でここにいる。
「とりあえず邪魔すんな。……じゃあ浅村さん、ここに座って下さい」
「はい…」
挙動不審な動きをしつつ、言われた場所に座る。もちろん正座。
「まぁその、言いたい事は山ほどあるんですけど」
「はい」
もう何でも言っちゃって下さい、覚悟出来てますので。
とか思いつつ、松神先生の動作一つにも過剰に反応してしまう。
「何はともあれ貴方が無事だったので、今回は目を瞑ります」
はい、……は
「はい…!?」