極上お姫様生活【完】
「俺が守るよ、一生傍にいる。……翼が好きだから」
「あさひぃ…っ」
堪えきれずに溢れた涙を、先生が優しく拭う。
「俺と付き合って、翼」
「うん…、うん…っ!」
何度も頷く翼を見て、先生が安心したように息を吐き出しふわり微笑む。
あたしまで胸が熱くなっちゃった。
「す、すごくお似合いです!おめでとうございます!」
パチパチと手を叩いて、二人を祝う。翼の想いが届いて、本当に良かった。
「ありがとうございます、浅村さん。貴方のおかげで私も決断する事ができました」
「そんな!あたしは別に何もしてませんよ」
ぶんぶん首を振って否定する。あたしは何もしてない。遠くから見守っていたくらいだ。
「…ありがと、蒼空」
「翼、幸せになって下さいね!」
翼には幸せなってもらわないとこっちが困る。あたしはずっと仲良しな二人を見ていたいんだ。