極上お姫様生活【完】

「教室に戻っても面白くない。ここにいた方がましだ」

腕を枕代わりにして、仰向けになる櫻田君。



…このままじゃ駄目だよね。



あたしは意を決して、梯子に手を掛けた。

トントン、とテンポ良く上っていく。


「…何、」



「あの…お願いですから戻って下さい」


面倒くさそうにあたしを見る櫻田君に、あたしは頭を下げた。




深いため息と服の擦れる音がした。


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