極上お姫様生活【完】

「いい奴だな、お前」


ニッと白い歯を見せ、あたしに笑顔を向ける。



ドキン、と胸が高鳴った気がした。



「い、いい奴なんかじゃないです!ただ…あたしの机の上にあったから仕方ないかなって、思って…」


今度は早口で喋りきった。

あたしは、いい奴なんかじゃない…いい奴なんかじゃ……。



八木原君はきょとんとして、でも笑っていた。


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