Dear
バイトを終え彼の車の中。

最初に口を開いたのは彼だった。

「俺は友達より香江が大事だよ。でも香江は違うんだね。」

「どっちも大事だよ。ただ昨日は友達を取った。前から約束してたんだもん。ドタキャンなんて出来ないよ。ごめん…。ごめんなさい。」

涙声になりながら必死に謝る私に彼は優しく言った。

「大人気なく怒ったりしてごめん。ちょっとすねただけなんだ。泣かないで…。」

そして私を抱きしめながら

「好きだよ…。」

と囁く。


しばらく抱きあって仲直りのキスをした。


仲直りしてまた幸せな日がくると思っていた…

この時は…

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