一時間遅れたから海月はいねえかもしれねぇ。


公園前に行くと海月が立っていた。


「海月ッ!!!」


「修斗君」


「ごめん。遅くなって」


「ううん。私待つの平気だよ。」


「大事な・・話がある」



俺は、俺と海月の関係を海月に話した。


「じゃあ、私たち、終わりってこと?」


「・・・」


俺は何も言えなかった。


海月の悲しそうな顔。


今にも泣き出しそうな顔を見れば、何も言えなかった。


だけど、俺だって同じ気持ち。


俺は黙って海月を抱きしめた。


やっと手にした恋を、こんな形で終わらせてしまうなんて・・・。





「大丈夫。俺が何とかする。」


「なんとかって?」
< 10 / 16 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop