偽りの温もり
私の携帯が震えた。
男と会ってる時は
マナーにする。

多分、自分の他に
別の男がいる事は
皆、分かってると思う。

‐誰からだろ…‐

『リオ。こんばんゎ
今日、会えないかな?』

まさかのリョウからの
メールだった。

本当は会いたかった。
けど、今日の私は
キタナイ。

『ごめーんっ
今、友達ん家にいるー』

それから
メールはなかった。

結局、ヤる事が
目的だったのかと思うと
急に心が痛くなった。

「寝よ…」

私はバスローブのまま
ベッドへ飛び込んだ。

「今までの事が
全部、夢だったら
良かったのに…」

そしたら、
今からリョウに
会える事だって
できるのに…

さっき、した事に
後悔する。

今までの私だったら
こんな事、
絶対に思わなかった。

けど、
認めたくはなかった。

好きになったって事。
< 11 / 120 >

この作品をシェア

pagetop