偽りの温もり
目の前には
片足膝まづいてブーケを差し出す、
タキシード姿の雅也がいた。

「…フフ」

私ももちろん照れたけど
雅也の顔が少し赤くなってたのは
本人には内緒w

「はい、写真撮りますよー」

写真館のほうに移動して
記念に写真を撮ってもらった。

「手汗、ヤベーw」

と、雅也は言っていて
後から聞いた話、
結婚するっていう実感が湧いて
緊張したんだとか。

写真撮ってもらってる最中
プランナーさんも覗きにやってきた。

「リオちゃん、細っww」

「そうなんです。
後ろ、ピン挟んでないと落ちちゃいます」

「あの細さはそうなるねw
あれ、ご新郎様のって新作?」

「お、さすがです。よくお気づきで」

私たちが写真を撮ってもらってる向こうで
衣装担当の人とプランナーさんとの会話が
聞こえた。

たまにプランナーさんが

「はい、リオちゃん、ニコー^^」

って変なポーズして笑わせてくれた。

「後で写真お渡ししますねー」

この時気付いたけど、
ここのスタッフのみなさん
温かい人ばかりだった。

試着も終わり、次は試食。

「衣装の見積もりは今試着してたのより
少し高めで出しておきますね^^
お二人がご飯食べてる間に
見積もり完璧にしてきまーす!」

いよいよ
二番目に楽しみにしていた試食…w
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