偽りの温もり
「んー、どうしたらいいかな」

と、プランナーさんを困らせる私達。

「そしたら…逆に向こうの見積りに
合わせてみましょうか。」

プランナーさんは電卓を打ち始めた。
すると、結果的に今の式場のほうが
かなり低い金額になった。

「まぁ、安いほうが
お二人にとっては助かると思いますが…式場の雰囲気とかもありますし…。
逆に私達が相手側の悪いとこを言って
貶すこともできますけど…
そういうことは望んでないですよね?」

私達は頷いた。

私はどうしたらいいんだろうって
頭の中でグルグル悩んでいて
帰省してる今、式場を決定したい、
っていう気持ちが先走っていて
そのモヤモヤが爆発して涙が溢れた。

「リオちゃん、、ごめんね。
迷うよね、考えちゃうよね。」

プランナーさんは悪くないのに
ごめんね、って何度も謝ってくれた。

時間が遅くなってたから
とりあえず帰って
ゆっくり考えることにした。
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