偽りの温もり
ヒデは私を突き放す。

「お前、今
虚しくないか?
人を利用すんの
もう辞めろよ!!」

ヒデが怒鳴るなんて
思ってもみなかった。

私はただ
唖然としていた。

「…ご、ごめん」

私は荷物を持って
ヒデの家を出た。

ヒデは私のために
怒鳴ってくれた。

けど、今の私は
ただ、抱きしめて
温もりを感じたかった。

偽りの温もりでも
良かった。

ヒデの家から
10分くらい、
進んだとこだった。

「リオっ!!」

私は振り返った。
その先には

「リョウ…」

そう。

リョウがいた。
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