偽りの温もり
けど、
純粋な奴の反応を
見るのが面白くて
やめられない。

「…」

「…え…」

警官のお兄さん、
固まっちゃってます。笑
本気にされると困る。笑

「お兄さん、冗談だよ」

「なら…そんな事
言うなっ」

お兄さんは
書類もお金も
机に置いたままで
奥へ入っていった。

「…なんなの、あれ」

私は書類とお金を持って
交番を出た。

「…役立たずな奴」

私は携帯を開く。

今もそうだけど
携帯がないと
生きていけない、
携帯依存症だ。

「ヒデはダメか…」

連絡がしづらい。

「おねーさん」

ナンパ野郎が
肩を叩く

こんな時のナンパって
タチが悪い。
私は背を向けたまま

「彼氏と待ち合わせなの
誤解されちゃうから
他、あたって?」

そして、振り返った。

「…ヒデ…」

「何で俺、ダメなの?
てゆか、その封筒は?」

私はハッとした。
バックから
少し封筒が出ていた。

「…」

ここで話したら
本当に嫌われる。

セフレとか言いながら
自分の中では
大切な友達になってた。

「嫌わないから」

ヒデからの言葉。
私は嬉しかった。

そしたら
自然に涙が出た。
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