偽りの温もり

次の日…

私はいつも通りに
学校へ向かう。

靴箱で待ってるはずの
リカがいない。
私に対する周りの反応も
おかしい。

「最低だねー」

「泥棒猫」

そんな声が
あちこちから聞こえる。

そして教室に入る。

「…」

一斉に私を睨んだ。

「な、なに？」

リカは他の友達に
支えられていた。
目に涙を
いっぱい溜めて。

「リカの彼氏、
とったんだって？」

私の頭には
ハテナがいっぱいだった。

「ヒデ君、リカと
付き合ってるんだよ？」

昨日の話を
思い出した。

たしかに昨日は
応援されてた。

「何かの間違いだよ
リカだって、
応援してくれてたし
ヒデなら大丈「ふざけんなっ！！」

さっきの子が
私の言葉を遮る。

私も思わず
身体が跳びはねた。

「友達の彼氏
盗っておいて
よく学校に来れるね
アンタの居場所なんか
ないんだよ！！」