偽りの温もり
「…グズッッ…」

いつも朝帰り。
だから慣れてるハズ。

なのに、寂しいのは
タカシのせいだ。

「タカシのバカァ…」

今までの朝帰りとは
気分が違う。

とてつもなく
気持ちのいい朝。

心がスッキリとまでは
いかないけど
晴々していた。

「…帰ったら
とりあえず寝よう」

私はコンビニに寄って
おにぎりを買い、
家に帰った。

携帯がないことに
気がついたのは
その日の夕方だった。

< 56 / 120 >

この作品をシェア

pagetop