偽りの温もり
「あ…うん」
「リオで良ければ
話、聞くよ?」
しばらく待ってると
タツオは口を開いた。
「俺…」
その間も私は
ナイフとフォークを
動かしていた。
本当は箸が良かったけど
フレンチに
箸は似合わない。
「本当は家族がいる」
それは分かってた。
私に隠れて
パパになっていたこと、
本当は気づいていた。
「…えっ…」
けど、演技する。
いい女でいたいから。
私は手を止めた。
「リオには
悪いと思ってる
けど…そろそろ
嫁が気づきそうで…」
「…そーだったんだ。
だから、あるんだね
結婚指輪。」
見て見ぬフリをしてた、
左薬指の指輪。
「ぁ…、うん」
「そっか…」
「だから、もう
帰らなくちゃいけない。
そして、リオに
会う事は二度とない。」
私としては
めんどくさいのが
一人減って嬉しかった。
「分かった。
だけど、
最後に…抱いて?」
多分、タツオは
それを望んでるだろう。
けど、事実を
自分で暴露した後に
したいとは
言えない事は
分かっていた。
「…いいの?」
「うん…思い出に、ね」
「リオで良ければ
話、聞くよ?」
しばらく待ってると
タツオは口を開いた。
「俺…」
その間も私は
ナイフとフォークを
動かしていた。
本当は箸が良かったけど
フレンチに
箸は似合わない。
「本当は家族がいる」
それは分かってた。
私に隠れて
パパになっていたこと、
本当は気づいていた。
「…えっ…」
けど、演技する。
いい女でいたいから。
私は手を止めた。
「リオには
悪いと思ってる
けど…そろそろ
嫁が気づきそうで…」
「…そーだったんだ。
だから、あるんだね
結婚指輪。」
見て見ぬフリをしてた、
左薬指の指輪。
「ぁ…、うん」
「そっか…」
「だから、もう
帰らなくちゃいけない。
そして、リオに
会う事は二度とない。」
私としては
めんどくさいのが
一人減って嬉しかった。
「分かった。
だけど、
最後に…抱いて?」
多分、タツオは
それを望んでるだろう。
けど、事実を
自分で暴露した後に
したいとは
言えない事は
分かっていた。
「…いいの?」
「うん…思い出に、ね」