英語と関西弁に恋してる

「そんなに俺のこと想ってくれてるん?ほんまに嬉しい。ごめんな、なんにもできなくて」



出たー!先生の天然発言。



「いえ、私こそわがまま言って、ごめんなさい」


「いや、俺が悪かった。

......そうや!これあげるわ」





先生は、塞がっていない右手を、胸ポケットに入れて、何かを取り出した。





「これって...」


「俺の赤ペン。使いかけやけど...。これが、塾以外でも、俺とお前をつないでくれるで~!」



先生は、いたずらっ子のように、私の目の前で赤ペンを揺らしてから、私の制服のポケットに入れた。






「先生!!ありがとうございます!」


「ええよええよ!大したものやないし」




そんなことないよ...。

私にとっては、本当に宝物だよ。













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