ヘタレは大人しくヘタれてろ
こいつ…克海はいつもあたしに血を要求してくる。
もうホント何であたしなんだっていうね。
「涼ちゃん…血飲まないと俺枯れる」
「枯れろ」
「酷っ!!」
あ、なんかいじけだした。
えー…でも血あげるのヤだなあ。
「喉カラカラ……」
「そこに自販機あるよ」
「俺血しか飲めないから」
「へー、大変だね」
「棒読みだ」とか何とか言ってるけど無視。ってかあたしん家ついた。
「じゃね」
「うん、バイバイ涼ちゃん」
大きく手を振って帰る克海くんは何歳なのかな君。
まあいいや。とりあえず明日も自分の血を守ろう。