ヘタレは大人しくヘタれてろ
ベッドに座る克海に近付く。
「てか何でいつも首なの?」
「んー…」
「克海?」
「一番美味しそうな匂いがする」
「……あっそ」
抱き締める力を強める。
…ちょっと痛いっす。
「ね、血飲んでいい?」
「だーめ。てか何であたしなの」
他の人でもいいじゃんね。
「そ、それは…涼ちゃんのことが……」
「なに」
「えっと……す、すすすす……」
「す?」
「す……ごくいい匂いだから」
……このヘタレ。