あたりまえ


「今日からお前らは、3Bだ」

私のクラスは3B。


どうなるかなんて
全然わかんないけど
1年間頑張らないと。


1ヶ月もすれば
すぐに学園祭がある。
準備が大変になるし、クラスで
協力しあわなきゃいけない。

「学級委員、誰かやってくれないか?」


先生がホームルームを始める。

「紗由。紗由。」
後ろは名前的にも弥生だった。
声の主が誰かはすぐわかる。
「何?どうしたの?」
「うちらのクラスさー、イケメン多くない?」
弥生が話すことはだいたいそれだ。
カッコいいかカッコよくないか。
そこしかみない。
だから、弥生の彼氏は
みんなカッコいい。
だけどすぐ破局して、他の人に…

「私はわかんないや。あんま気にしない」
長年の付き合いなんだから、
私がミーハートークが苦手なのも
そろそろわかって欲しいけど…


「だって、ほらほらあれ!」
弥生の指差す方。
それはクラス1、
学年1とも言えるくらい
カッコいい原田雅輝くんだった。

いくら私が興味のない分野でも
わかるくらいだった。


「紗由もあれならわかるっしょ??」
「わかんない方がおかしいよ!」


「俺、やるよ」

私たちの噂していた雅輝くんが
学級委員に立候補した。

クラス中が大騒ぎで、
手を挙げてた他の子はみんな
手を下げた。
それぐらい影響力があるのが
びっくりしちゃう…

「雅輝!雅輝!俺が副やる〜」

< 3 / 6 >

この作品をシェア

pagetop