あたりまえ
そう言って手をあげたのは
中島拓哉。
この雅輝くんと拓哉くんのコンビは
イケメンコンビで有名!
[まさたく]って呼ばれてるみたい。
弥生情報だけど…
「おっ拓哉ナイスっ!」
「ったりめーだろ??」
「きゃー!あの二人のやりとりって
ずっと見たかったんだあ!」
「ほんと、弥生って飽きないね」
「そーお?」
ミーハーって何でこんなに
男好きなのかな??
まっそれが弥生なんだけど…
「じゃあ後は書記だな。
立候補いないのか?」
さすがにイケメン独占できる役職に
つこうとする人はいなかった。
だってまわりからの刺激が
強すぎると思うから。
推薦とかにしちゃえばいいのに
誰も手をあげないし…
「紗由、やれば??」
いきなりの弥生の発言に
びっくりした。
「なんで!?」
「字とか綺麗だし、紗由なら誰も
文句言わないっしょ」
「どういうこと??」
訳がわかんないから
一応聞く。
「紗由はミーハーじゃないし、
うちが言うのもなんだけど
紗由、結構綺麗で可愛いから。
つりあうんじゃない??」
弥生の言葉はほんとびっくりした。
そんなはずないよ。
否定的になっちゃう。
「ねぇ!てかこのクラスでさ
一番字が綺麗なのって誰?」
話の内容を聞いてたみたいに
委員長になった雅輝くんが
問いかけてきた。
一瞬ざわついて、
みんなの目線が私を向いた。
「え??」
嫌な予感がして弥生を見ると
「雅輝くーん!紗由が一番綺麗だよー」
ああ!言っちゃった!
「まじで!?じゃあ紗由に決定!」
「みんな、文句ねーよな??」
今思えば、波乱の幕開けは
ここだったかもなあ…
これから始まることが
予想出来ないようなことに
なるとは誰も知らずに…