れもんスカッシュ

「自己紹介っても特に無いんで…なんか、他に聞きたいことあるかー?」

「はい!はい!はい!」

クラスの女子が数人手を挙げる。

「えぇーっと…まだ名前分かんないんだよ。端の人からどーぞ。」

「先生って、何で教師になったんですかぁ?」

私…知ってるし!(笑)
なんか嬉しいな!

「まぁ、やれば出来んだって事を証明したかったからかな…」

「はい!はい!次、うちー!」

おいおい…夏樹ちゃーん!(笑)
何を言うんだか…

「ズバリ!彼女はいますか?!」

…先生何て答えるんだろ…まぁこれは、「いない。」って言われても仕方ないかな…

「いるよー!かわいい彼女がね。可愛すぎて、他の男にもってかれないか、不安なんだよね…なんちって(笑)」

「えええぇぇえー!!!!!!やだやだ!」

クラスの女子が叫ぶ…
怖いよぉ!
でも、うそでも嬉しい。先生が本当にそう思ってくれてたら、もっと嬉しいな!

「はい、はい、静かにー!他に質問あるやついるかぁ?」

先生がそう言って女子を黙らせる。
その時…

チャララララン♪♪

私の携帯がなってしまった…

「おい!誰だ、今携帯鳴らしたやつは?」

「…私です。」

しぶしぶ立ち上がった。
ったく誰だよ!もー!!

「おー両角か、気をつけろ!!次からは、没収だぞぉ!!」

「はい…すみません。」

「まぁ、初日だし、気にするな!でも…罰として、両角は、数学係りをしてもらう。」

「えぇー…」

「毎日、数研に来てプリントの整理と、数研の掃除。数学の授業がある時は、荷物を取りにくるように!」

「分かりました。」
< 21 / 32 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop