れもんスカッシュ
数字研究室

自動販売機


「やっぱり中山先生の話題ばっかだ」

あっちでもこっちでも中山先生の話題でもちきりだ。

私と夏樹もだけどね。

「由羽の好みドンピシャだったよねぇ。」

「えっ?何が?」

「あの、新任の中山だよ。」

やっぱり夏樹にはバレバレらしい。でも、あんなイケメンみんなタイプだろうけどね…(笑)

「まぁね。」

「好きになっちゃった?」

「さぁ?どうだろ?」

夏樹の鋭いツッコミを軽く流して、私は、1人で数字研究室の近くにある自販機に行った。

だって、いちごみるくが売ってる自販は、数研の近くの廊下にある自販だけだから……ってのは言い訳で、別に今、いちごみるくが飲みだい訳じゃないけど、数研の近くに、中山先生がいるかなぁー…っていう(笑)

まぁ……
「偶然会えたらいいな」
ってだけだしッ!!!!

「あったあった!!自販機♪自販機♪本当に数研から近いな、ラッキー」

「……本当に会えた…」

変な鼻歌歌いながら中山先生が自販にやってきた。

「ん?どうした?君も何か買いにきたの?」

中山先生に話しかけられちゃったぁ

「あの…ここの自販にしか入ってないから…」

「あーーー!!!!!!俺も!!俺も!!れもんスカッシュだろ?俺大好きなんだけどさぁ、他の先生方に聞いたら、この自販にしかないって言われて、買いに来たんだよ。でも、数研の近くなのはラッキーだったなぁ。それに、れもんスカッシュ仲間も出来たし、ラッキー続きだなぁ」

先生は、れもんスカッシュが好きなんだ…

って、何か誤解されてる?!
私は、れもんスカッシュ好きじゃないんだけど……

まぁ…いっか(笑)

先生かわいいしッ   

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