馬鹿恋愛
『お前人間か?』

つい口から出てしまった。

「人間じゃなきゃ何だって言うんですか?」

『…。お前一回女関連全部切れ。切ってからまた出直してこい。話はそれからだ。切れないうちは俺の視界に入るな』

最後の忠告。

何故か私は原田を生きた人間にしたいらしい。

だからチャンスを与えた。

『このチャンスを活かすかどぶに捨てるかはお前次第だけどね。じゃ解ったら帰れ。』

原田は椅子から立ち上がって、笑った。

でも眼は笑ってない。

「俺にここまでさせたの朔先輩が初めてっすよ。」

一気に空気が変わった。

所々悲鳴が聞こえる。

私は何が起きたのか正直解らない。

否、理解したくない。
< 12 / 18 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop