馬鹿恋愛
全く油断も隙もありゃしねぇ。

私は鞄を持ったは良いが髪を捕まれ壁に押し付けられてしまった。


『離せ。痛い。』

「嫌だね。てか、そうやって抵抗するほど滅茶苦茶にしたくなるんだよ。」


原田はそのまま私の頭を荒々しく引き、口づけた。

抵抗する暇もないほどの速さだった。

歯が当たって痛い。

二人ともパンツだからはたから見たらゲイ同士のキスだ。


しかも原田は舌まで入れてきて、そのままシャツの中に手を入れてきた。


私は完全にキレて原田のピアスを思いっきり引っ張った。

切れはしなかったが、代わりにキスを止めてくれた。

『はぁはぁはぁ…。』

苦しい。

酸欠だ。

私はこれ以上何かされるのが嫌で、鞄を持って走って家まで帰った。




「いってー。」

そう言った怪しい笑みを私は見過ごしながら。
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