君の隣で…
「ちょっとおばさん、暗いんだけど」


「だって紗知ー
せっかくの夏休みなのに私を待っているのは毎日のバイト、バイト、バイト…」


ふてくされて言う私に一番の理解者である上村紗知は呆れながら言った


「あんたまた断らなかったの!?」

そうです、断らなかった...
いや、断れなかったのです

「だって人がいないっていうから...」

「あほか、自分のことをちゃんと考えなさい。あんたそうじゃなくても体弱いのに、そんな働いてたら熱でもだすよ」

「大丈夫だよ~」

「のんきな奴だな…去年を思い出せっつうの!!」


あ~あれか…
まさかの6連チャンで、最後の2日間は熱ありながらも働いたっけ

「今回は平気っしょ、余裕~」

「ねぇ、バイト入れたのって断れなかっただけ?」

「うん」














ごめんね、紗知、心配ばかりかけて…
紗知の思ってる通りだよ
辛いから働いて、動いていれば少しは気持ちも紛れるかと思って
でも平気だから…
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