千変万化の剣
「そうですね、

まずは撫でてください。」


「ああ。」


幸大が頭を撫でる。


「クフフッ。」


クノイチがくすぐったそうに笑う。


「…可愛いな。」

「な、何ですか、いきなり。」


「いや、今まで笑った所はあまり見たことがなかったから、


めちゃめちゃ可愛いな。」


「うっ…

アマアマを通り越したゲロアマです。」


「女の子がゲロとか言うな。」


「ほら、他にはどうすれば良いんだ?」


「み、耳を触ったりなど…」


「耳?

わかった。」


むにゅっ、


「んっ!

…くふぅ。」


「凄く満足感溢れる顔だな。」


「幸大さんの触り方がいやらしいからです。」

「は?」


「耳は弱いんです。」


「ふーっ。」

息を吹き掛ける。


「うくっ…くはぁ!」

「やばい。

そのこらえたり我慢してる顔が可愛すぎる。」

「はぁ、はぁ、私を悶え死にさせる気ですか?」


「悪い、悪い。


次は?」


「本当に悪いと思ってますか?


まぁ、良いです。


次は、私の唇に沿って指でなぞって、


後は幸大さんが自分で考えてください。」


「はいはい。」

幸大が軽くクノイチの唇をなぞる。


そして、


「…ん」


木漏れ日が降り注ぐ中、二人は口づけをした。
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