千変万化の剣
「はははっ!

知らんのか、貴様!


この地域は今の時期、大雨が降る。


そこの暗い雲は時機にこちらに来て雨をもたらす。


つまりは水は豊富。

水さえあれば数日は生きれる!」



「ふぅ。


んなもん、聞いてるさ。


じゃあ、知ってるか?


数年前にこの地域は大洪水があったが、城壁がしっかり作られたこの城は洪水の水を一滴も入れることがなく、

ジパングの民は全員、城壁の中に避難し助かったそうだ。」


「それが何だと言うんだ!」


「一滴も入れない。

つまりは、中の水も一滴も外には出ない。」


「な!?」


ポツッ、ポツッ、ポツッ、ポツッ、ポツッ


ザーーーーッ、


雨が降りだした。


イヨが幸大に傘を指す。


「幸大さん、城壁に戻りましょう。


空気の流れのある所で火を焚いてます。」


「ああ。


お前らに言っておくことが二つ。


一つ、


亜人種との共存をしたいと思うもの、ジパング国に忠誠を誓う者は助けてやる。」


「誰がそんなことをするか!」

「そうか。


二つ。


援軍は期待するな。」
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