千変万化の剣
ジパング

謁見の間では談話がなされていた。

そこにいるのは、

王女、イヨ、幸大、ネネ、クノイチ、ベンケイ。


「報告!」


謁見の間に兵士が現れた。


「ワコクの参謀、シバイと名乗る者が反逆。


ワコクの王は牢獄に閉じ込められ、シバイが新しい国王に就いた模様。



それに伴い、

国号を

『シン』

と改めたそうです。」


「奴め、とうとうやったのか。」

ネネが言う。


「シバイにシン。


確か、司馬懿と晋か。」


「更にご報告が!」


「申せ。」

「ジパング国の軍師、クーメル様がシンの軍師に!


名を改め、

シバショー

と名乗っております!」


「何!?

クーメルが?」


「報告は以上です。」


兵士が部屋を出た。


「…。

どうしたものかな。」

王女が呟く。

「何を迷ってんだ?」

幸大が言う。

「迷うというより悩みだ。

いきなり敵がおかしな行動をとるのだ、呆然としてしまう。」

「何も悩まなくたって。

敵が名前を変えただけ。

敵の軍師が顔馴染みなだけ。


何も変わっちゃいない。」


「…そうだな。」


「ただ、戦争の準備はしとくべきだな。」




「虎姫、気をつけろ。

シバイは残虐な奴だ。

どんな姑息な手を使うか解らんぞ?」


「うむ。」
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