千変万化の剣
「幸大さん!」


イヨが飛び込んでくる。


「あのよぉ、ドアはもっと静かに…」


「そんなことはどーでも良いんです!


それより、聞きましたよ!」


「いや、そんな、怒鳴らず話せよ。」


「これが怒らないでいれると思いますか!?」

「え〜と、何が?」

「ネネさんがさっき、

今回の策は、幸大さんがシンを倒して…

私達がミンを…」


「ああ。」


「そ、そんなのダメです!」


「はい?」

「ダメです!」


「べつに死なないし、」

「そーゆーことじゃありません!」

「じゃあ、いったい…」


「何で!

何で…勝手に決めちゃうんですか?


私達に相談くらいしてくれても…良いじゃないですか…」

イヨの声がさっきとはうって変わって静かになる。

「…でも、言ったら反対するだろ?」


「ええ、します!

めちゃめちゃしますよ!


それでも、それでも相談して欲しかったです!

幸大さんが勝手に決めるとしても、その前にちゃんと相談してほしかったんです!」


「…ゴメン。」


「…ただでさえ、私は幸大さんの力になれてませんから、こーゆーのは私にも頼ってください。


軍師のような才能も、戦う力もないんですから。」
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