千変万化の剣
「ありがとう。」
「幸大さん、ちょっとしゃがんでください。」
「?」
「いいですから、しゃがんでください。」
「ああ。」
幸大がしゃがむ。
きゅっ。
イヨが幸大の頭を抱き締める。
「え〜と、これは何だ?」
「私は何もできませんから、でも、何かしたくて。
幸大さんは一人で決めて、
勇者だって誰かを頼っても。
誰かに甘えても良いんだと思います。
私に、できることってこのくらいですから。」
「イヨ。」
「何ですか?」
「俺の甘えはお前の想像を遥かに超えるぞ?」
「…が、頑張ります。」
「…じゃあさ、キス、してくれ。」
「えええっ!?」
「ダメならいいけど。」
「いえ、ダメじゃないです!
で、でも、初めてなので…」
「早く。」
「…、はい。」
イヨの唇がそっと触れた。
「…は、恥ずかしい…です。」
「実は俺もだ。」
「わ、私は部屋に戻りますね!?
じ、じゃあ、」
扉まで足早に移動する。
「あ、あの、」
閉じかけた扉から顔だけだしてイヨが言う。
「あの、今度の戦いが終わったら、また、甘えてくださいね。」
それだけ言って走り去った。
「幸大さん、ちょっとしゃがんでください。」
「?」
「いいですから、しゃがんでください。」
「ああ。」
幸大がしゃがむ。
きゅっ。
イヨが幸大の頭を抱き締める。
「え〜と、これは何だ?」
「私は何もできませんから、でも、何かしたくて。
幸大さんは一人で決めて、
勇者だって誰かを頼っても。
誰かに甘えても良いんだと思います。
私に、できることってこのくらいですから。」
「イヨ。」
「何ですか?」
「俺の甘えはお前の想像を遥かに超えるぞ?」
「…が、頑張ります。」
「…じゃあさ、キス、してくれ。」
「えええっ!?」
「ダメならいいけど。」
「いえ、ダメじゃないです!
で、でも、初めてなので…」
「早く。」
「…、はい。」
イヨの唇がそっと触れた。
「…は、恥ずかしい…です。」
「実は俺もだ。」
「わ、私は部屋に戻りますね!?
じ、じゃあ、」
扉まで足早に移動する。
「あ、あの、」
閉じかけた扉から顔だけだしてイヨが言う。
「あの、今度の戦いが終わったら、また、甘えてくださいね。」
それだけ言って走り去った。