千変万化の剣
それから
それからのこと、


シンは滅び、ジパングは人間と亜人種の共存を大きく掲げ、

多くの人が賛同しジパングはたちまち大きな都市となった。






ある日



「お前らを俺の世界に一度つれて行きたいんだが。」


幸大が言う。


「つれて行きたいとは言っても簡単に行けるのか?」

王女が言う。


「ああ。

千変万化があれば空間を斬って移動できるんだよ。」


「つくづく、便利な剣だな。」

ネネが言う。


「でも、私、耳とか尻尾が…」


イヨが言う。


「んなもん帽子被れば良いし、尻尾は服の中にしまっておけ。


それに、観光じゃないしな。」


「観光でなければなぜ我々を?」

クノイチが訊く。


「…まぁ、その…

俺の両親にお前らを紹介しようかな〜と思ってな。」


「…御主、それはつまり、」

「いや、ただ、紹介だけだ。


変な意味はないぞ?」

「幸大、お前も良い度胸だな。

自分の両親に、一度に4人の女を紹介するとは…」


「な、何か、今から緊張します〜。」


「幸大さん、不束者ですが、」


「待て、クノイチ。

気が早いんだよ!」


「気が早いということはいずれは…」


「と、とにかく、明日行くからな!」
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