我が家の甘々執事サマ☆

SIDE·朔


「行きましょうか?」


付き人に言われて、あわてて私はその赤いであろう熱を帯びた顔を反らす。


「じゃあ、失礼します」


ぺこりと一礼すると「また来てね」や「今度はゆっくりした時に」と言った優しい声。


あったかいなぁ、と考えながら車のドアに手をかける。


乗ってからも見えなくなるまで朝から総動員で見送ってくれた。


「……いかがでしたか?」


控えめに、遠慮がちに運転手が聞いてきたので


「最高の1日でしたわ」と答える。


特に、最後の

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