我が家の甘々執事サマ☆

「お嬢様、覚えていらっしゃいませんか」

眉を下げて、なんだか寂しそう。でも、どうしても思い出せない。


「爺やから聞いて駆けつけたんですが」


わたしは、一度人と会ったら、忘れないタイプ。でも、この人は――?


「こちらは、お嬢様の……」


爺やが説明しようとする声をその男子がスッと手で制止する。あなた、何者?


「階城眞輝(カイジョウ シンキ)。結愛ちゃんとは結婚の約束もしてたんだよ」


――はい?

爺や以外が、絶句した。
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