我が家の甘々執事サマ☆
「真面目に驚いたんなら、俺との聞いてないのかな」
馴れ馴れしく“結愛ちゃん”呼び
さらに結婚?!
「あの、結婚もなにも初対面なんじゃ」
聞くとわざとらしく肩を下ろしたかと思えば、顔をあげて。今、ため息吐かれた。
「俺だってば、覚えてない?」
「覚えてないって。聞こえないのか」
「秀、言い過ぎだ」
ハルトになだめられ、舌打ちをしながらも離れる秀。
「階城というと、衣料ブランドを世界に展開する有名な一家ですよね。百瀬のお嬢様と何が?」
「俺、そうとう歓迎されてないみたいだよ。爺やさん」
「許嫁ということですか」
「そうなるのかな……覚えてないみたいだけど」
今にもつかみかかりそうな秀を見ながら言う、眞輝さん。
「す、すみません」
「いいんだよ、覚えてないのも無理はないからね」