我が家の甘々執事サマ☆
「なんとなく、考えはしてないわけじゃなかったですけど。父も母もそうだったし」
「しかしお酒に酔っておられたようでしたからね。口約束程度でしたよ」
仕方のない母親です。
母は、許嫁から本気で好きになった恋愛らしい。だからってどうってことないけれど……
わたしも、そうなる?
なんだろう、こころが疼くというか、ズキスキするというか。
「結愛さま……?」
琉叶くんがいたわるようにあったかい瞳を向けてくる。
「なんでもないよ。ありがと」
今、わたしの顔はひきつっているかもしれない。