我が家の甘々執事サマ☆
そばにいる事が恋ならば。
あれから、わたしの頭のなかで何かがぐるぐるうごめいて、疼いてる。
「………」
唐突すぎてびっくりしたのもある。別に眞輝くんが嫌いなわけじゃないんだけど。
なんだか、自分の心に嘘をついているような気がして――ちょっぴり辛くなるんだよね。
『本当に好きな人じゃなくていいの?』
母親の気まぐれなんだから。
気にしなくていいじゃない。
と頭の中でリフレイン。
「結愛さま…?」
自室の隔てられた壁、扉の外からハルトの声がした。
心底心配しているような声のトーンに申し訳ない、と思いながらも「はい」と応える。